施工中に関して

概要

山留工事とは、地盤を掘削する際に周辺地盤への影響(沈下・崩壊)を防止するため、

また、掘削工事をより安全に施工(掘削内の作業員の安全確保)するために、

土質・掘削深さ及び地下水位等の条件によって施工方法(工法)を選定し、地中に物理的な壁を設ける工事です。

目的

地面を掘削することにより、周辺地盤が崩壊し、近接する建物等が沈下・倒壊する等の影響を及ぼす、掘削床で作業する職人が、周辺地盤の崩壊により生き埋めになるなどの災害を防止するためです。

内容

・地盤の状態(土質・硬さ・地下水位)と掘削深さの関係で、工法を選定します。

①比較的掘削が浅く、地下水位が無い(掘削深さよりも地下水位が低い)

 場合は親杭横矢板工法を選定します。

(H型鋼を地面に埋め込み、掘削しながら土留板(木矢板等)を設置し土留壁を構築する。)

②掘削深さよりも地下水位が高いが、完全な止水を行わなくても

良い場合、また、近接した建物が無く引抜(撤去)が可能な施工場所(条件)の場合には、鋼矢板工法を選定します。

凸凹の鋼板(w=400㎜等)をセクションで結合し、一体化させることにより土留壁を構築します。

③地下水位が掘削深さよりも浅く、高い止水効果を求めるときには、SMW工法を選定し ます。

撤去をすることは非常に困難ですが、大深度の土留工事にも対応可能になります。

土(Soil)とセメント系懸濁液を原位置で混合攪拌(Mixing)し造成する地中壁(Wall)であることから、SMWと略称されます。

また、SMW工法は土中で上記作業を連続して行い、土留壁の剛性を高めるために、等間隔でH鋼(芯材)を壁内に建込みます。

工法や施工規模により、必要な工程日数は大きく変わるため、事前計画と都度進捗の確認が重要になります。